|リスニングの自由のために

しっかりと作り上げたリスニングルームで音を聴くのはとても刺激的な体験ですが、一方でリビングや仕事部屋、寝室などいつもの場所でも高音質で音楽を楽しみたい。D190はこのような音響空間づくりを実現するために誕生したブックシェルフ・タイプのコンパクトなHI-FIスピーカーです。木製・球体のエンクロージャと円筒形のスタンドを組み合わせたユニークなスタイリングは、従来の箱型スピーカーにはない魅力を持っています。D190の球体部分のサイズは持ち運びもしやすく、本棚にも収めやすい直径190ミリ。スタンドを入れても高さ275ミリと、A4サイズに収まります。ブックシェルフやテレビボード、キッチンカウンターの上に置いたり、あるいはフロアに直置きしたり...あなたの聴きたい場所で最良の音響空間を実現します。

|シンプルで美しい「音響家具」 高音質・木製球形 Hi-Fiスピーカー

D190は、コンパクトながら高音質なブックシェルフ・スピーカー。シンプルな球と円筒を組み合わせたアイコニックなフォルム、天然無垢オイル仕上げの木材と無機質なラバーの素材感のコントラストを活かした美しいデザインは、「音響家具」としてリビングルームや寝室からオフィスまで、様々な空間に映えます。

|球形は理想のエンクロージャー

D190はスタイリングだけでなく、高音質も追求しています。目指したのは中高域と低域のバランスのとれた、ナチュラルでクリアな音。その最大の特長は、「球形」であることです。球形スピーカーは音がきれいだと言われていますが、具体的にはどのような特長があるのでしょうか?

1951年の音響工学の研究(AES)に、スピーカーのエンクロージャー形状と周波数特性の比較研究があります(Direct Radiator Loudspeaker Enclosures, Olson, Harry F. November 1, 1951)。これによると、球形のエンクロージャーは箱型のものに比べて、周波数ごとの再生音圧のレベル差が少ないという結果となっています。このレベル差の要因として、エンクロージャー形状による「回折現象」の影響が指摘されています。

- 球体形状による回折現象の抑制

箱型スピーカーでは、スピーカー取り付けバッフルと側面の角部分でユニットからの音波が回り込む「回折現象」が起こります。この現象により、回り込んだ音(二次回折波)が本来のユニットの直接音と干渉することで再生音圧のレベル差が生じます。一方球形のD190では、実質的に角部がない状態となるため、二次回折波の影響をほぼ無視することができ、ユニット本来の音を聴くことが可能となります。

- シリンダースタンドによる自由なセッティング

D190のスピーカー本体とスタンド部分は固定されていないため、上下左右自由な角度でリスニング空間に合せた最適セッティングが可能。これは箱型スピーカーではなかなかできないことです。

この構造アイディアはもともと、開発中のスピーカーが転がって行かないように、円筒形のペン立ての上に置いたときに生まれました。シンプルな構造なので、スピーカー本体にスタンド取付けのための余計な部品や構造を加えずに済み、音質的にも有利になります。そしてその材質をインシュレータの役割を果たすウレタンゴム製とすることで、音質向上にも一役買っています。

|音響設計について

D190では球体エンクロージャーの長所を生かして、次のような音響設計をおこなっています。

- 高性能のフルレンジユニットを搭載

D190は、音質にこだわる方にも納得いただけるHi-Fiクオリティを目指しています。球形スピーカーではエンクロージャーの特性ゆえ、ユニットのそのものにも高い性能が求められます。いくつかのユニットをテストした結果、SPユニットには、繊細な表現再生力とフラットレスポンスが特長のMarkaudioのAlpair 6Mフルレンジユニット(9センチ)を採用しました。アルミマグネシウムコーンを採用した非常にユニークな設計の高性能ドライバーです。

- 独自構造のエンクロージャー

これを天然国産材を使用した独自構造のバスレフ型エンクロージャーと組み合わせることにより、D190ならではの音像定位に優れ、かつ解像度の高い音源再生を実現しています。

箱で音を作るのではなく、高音質のユニットの音をありのままリスナーの耳に届ける、聴いているうちにエンクロージャの存在を忘れてしまう... これもD190開発でこだわった点です。

- 球体内部構造の最適化による内部定在波の低減

平行な面で構成された室内空間では、天井高や部屋の幅、奥行きに応じて、音質に影響を与える「定在波」が発生します。この現象は箱型スピーカーのエンクロージャー内部でも同様に発生し、SPユニットの音質に影響を与えます。D190内部は球面状であるのに加え、ノコギリのような段差のある断面で構成されているため、平行な面が存在しません。この独特の内壁形状により、「定在波」の発生が低減されています。

- 球体形状/木質材料による共振周波数の分散

角部と胴部等で剛性が異なる箱型のものに比べ、球形エンクロージャーの剛性はほぼ均一なため、特定の周波数での共振、「箱鳴り」が発生しづらいのも大きな特長です。また24ピースの異なる木質を組み合わせた構造そのものも、共振周波数の分散に重要な役割を果たしています。

|ギャラリー

|試聴動画

♪ Strutting It - Joe Robinson - Time Jumpin'

♪ So What, Miles Davis - Kind Of Blue

♪Butterfly, Jeanette Lindstrom, Steve Dobrogosz - Feathers

♪First Time Love, Livingston Taylor - Ink

♪Family Affair, Sly & Family Stone - The Essential Sly & Family Stone, Disc2


♪Hotel California, The Eagles - Hotel California

♪How About You, Bill Evans - Some Other Time: The Lost Session From the Black Forest

♪Get Lucky, Daft Punk Feat. Pharrell Williams - Random Access Memories

♪Rydeen, Yellow Magic Orchestra - Solid State Survivor

♪Rosanna, TOTO - TOTO IV -PaperJacket-2014 CultureFactory

Hi-Fiラウドスピーカー D190 仕様

  • 形式:バスレフ型フルレンジ
  • 使用ユニット:9cm アルミマグネシウムコーン(Markaudio Alpair 6M )
  • 出力音圧レベル:85.4dB(SPユニット)
  • 周波数特性:量産試作後測定
  • 入力インピーダンス:4Ω
  • 許容入力:15W(定格)/30W(最大)
  • 外形寸法:W190 x H275 x D193 [mm](スタンドを含む)/W190 x H190 x D193 [mm](球体部のみ)
  • 質量:2.0kg

*上記は片チャンネルの仕様です。

*このスピーカーにはアンプは内蔵されておりません。音楽を楽しむためには、アンプとスピーカーケーブルもご用意ください。

*仕様・デザインについては一部変更となる場合があります。

システム構成例

D190は、左右2個・1ペアの2chステレオスピーカーです。

このスピーカーにはアンプは内蔵されておりません。音楽を楽しむためには、アンプとスピーカーケーブルもご用意ください。

最近では、とても小型で手頃な値段ながら高性能なデジタルパワーアンプが販売されています。これで是非D190を鳴らしてみてください。これまで聞いていたポータブルスピーカーでは聴こえなかった音が聴こえてきます。

|ご協力

 木部構造設計(共同)・原理試作
 中国工業株式会社 ウッドファクトリー事業部

 コンセプトモデル製作
 株式会社 松井製作所

 スピーカーユニット Markaudio Alpair 6M 資料提供
 株式会社 フィディリティムサウンド

 スチル撮影
 MPG Plus 株式会社

 撮影協力
 rope

 KAIDO books & coffee

 株式会社 イフカンパニー

お問合せ

D190はkitamura_designのオリジナル・プロダクト 第一弾です。製品についての各種お問合せは、こちらのフォームからどうぞ。

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